自律神経

自律神経は私たちの生命活動を維持するために自然(自律的・自動的)に働いている神経です。自律神経は自分の意志とはかかわりなく全身の機能を調整してます。呼吸や血液循環、食物の消化・吸収、排泄などが、自動的に行われているのは自律神経の働きによるものです。

自律神経失調症

不自然な生活や過度なストレスが続いて、からだとこころがリラックスできなくなると気の流れ、血液の循環が悪くなります。そして、自律神経の伝わりもわるくなり全身の機能が低下します。その結果として表れてくる症状(頭痛、めまい、のぼせ、不眠など)を自律神経失調症とよんでいます。

自律神経失調症の原因

生活習慣

  1. 身体的なストレス
    「呼吸」「睡眠」「食事」「運動・姿勢」
  2. 精神的なストレス
    「心の持ち方」
  3. 環境のストレス
    「環境・騒音、化学物質、電磁波、放射性物質、重金属、公害、災害」
  4. その他のストレス
    薬の常用、ワクチン、歯科金属、歯のかみ合わせなど

自律神経失調症といわれる症状には次のようなものがあります。

    1. 全身の症状  疲れやすさ、だるさ、のぼせ、冷え、不眠 など
    2. 脳神経の症状  めまい、頭痛、しびれ など
    3. 循環器の症状  立ちくらみ、脈の乱れ、胸苦しさ、動悸 など
    4. 感覚器の症状  疲れ目、耳なり、口の乾きなど
    5. 呼吸器の症状  息切れ、のどの不快感、せき など
    6. 消化器の症状  食欲不振、便秘、下痢、吐き気、げっぷ など
    7. 運動器の症状  後頭部の筋肉痛、肩こり、腰痛 など
    8. 皮フの症状  発汗の異常、手足の冷え、皮フの乾燥、かゆみ など
    9. 泌尿器・生殖器の症状  頻尿、残尿感、生理不順、ED(勃起障害) など
    10. こころの症状  やる気が出ない、不安になる、ささいなことが気になる など

ほとんどの病気は自律神経の働きがわるくなることからはじまるという見方をすることができます。

治療

自然との調和
自律神経の症状は、生活のあり方が自然のリズムと調和することができなくなり、からだとこころのバランスがくずれた状態の時に表れてきます。

自律神経の症状はできるだけ自然な生活を心がけて、もとの健康なからだに戻していくと自然に改善してくれます。
ふだんの「呼吸」「睡眠」「食事」「運動」「心の持ち方」などの生活習慣をひとつひとつていねいに見直して自然治癒力を高めていけばよいのです。
自律神経失調症は「呼吸」と「睡眠」を見直すことが基本となります。

体操療法

当院では「呼吸」と「運動」分野の姿勢・動作を見直すことを主体にしています。
おじぎ体操で姿勢を調えます(調身)、呼吸を調えます(調息)、そして、こころを調えます(調心)。正しい姿勢を身につけると腰、膝や内臓などに負担がかからなくなり、からだが楽になります。呼吸も楽になります。呼吸が楽になると、こころも楽になってきます。からだとこころがリラックスすると気の流れ、血液の循環がよくなって、自然治癒力・免疫力・生命力が高まってきます。自律神経のバランスも整います。そして、結果的に頭痛、めまい、のぼせ、不眠などさまざまな症状が連動して改善してくれます。

姿勢は健康の基本

からだに中心軸の通ったよい姿勢になるとお腹に力が入るようになり、気持ちもゆったりしてきます。こころに余裕が出てきます。自律神経の働きもよくなります。まちがった姿勢でいると下腹がポッコリと出てきてお腹に力が入らなくなります。なんとなく元気がなくなり、こころに余裕がなくなってきます。自律神経の働きもわるくなります。

姿勢と自律神経

よい姿勢になると

  1. お腹に力が入る
  2. 呼吸が楽になる
  3. 背骨のカーブが自然になる
  4. 仙骨、尾骨が柔軟になる
  5. 気の流れがよくなる
  6. 血液の循環がよくなる
  7. 脳、神経の伝わりがよくなる

そして

  1. 自律神経のバランスが整う

そして

  1. 腸内環境がよくなる
  2. 内分泌、代謝がよくなる
  3. 内臓の機能がよくなる

そして

  1. からだが楽になる
  2. こころが楽になる

そして

  1. 健康(健やかなからだ、康やかなこころ)になる

自律神経失調症の症状は体を守ろうとする大切なお知らせです

頭痛、めまいなどのさまざまな症状は、からだを守ろうとするメッセージです。
このままの生活を続けているとやがては、うつ病やがんなどになることも考えられますよ、というシグナルでもあります。
その場しのぎの治療ではなく、しっかりと原因(生活)を正して根本的に治すことが重要です。
できるだけ軽い症状の段階で、これまでの自分自身の生活を見つめなおして健康な体に戻しておくことが大切です。

たとえば

鼠径ヘルニアや子宮脱などの場合
腰痛や痔の段階で、その場しのぎの治療ではなく、しっかりと原因を正して(生活を正して)元の健康なからだに戻しておくことができれば、鼠径ヘルニアや子宮脱などになることは、まずありません

がんや膠原病などの場合
冷えや便秘は万病の元といわれています。
冷えや便秘の段階で、その場しのぎの治療ではなく、しっかりと原因を正して(生活を正して)元の健康なからだに戻しておくことができれば、がんや膠原病などになることは少なくなると思います。

腹圧について

よい姿勢になると下腹に力が入り自然な腹圧がかかります。
わるい姿勢になると下腹に力が入らないため不自然な腹圧がかかります。
下腹もポッコリと出てきます。

よい姿勢で自然な腹圧がかかるとからだが楽になります。呼吸も楽になります。呼吸が楽になるとこころも楽になります。
わるい姿勢で不自然な腹圧がかかるとからだに負担がかかります。
呼吸も浅くなります。呼吸が浅くなると知らず知らずのうちにこころの余裕もなくなってきます。

健康な毎日をすごすためには下腹に力が入り、自然な腹圧がかかるような姿勢・動作を身につけることが大切です。

自分の体を守る主役は自分自身

ほとんどの病気は生活習慣病という見方をすることができます。
病気になる原因の多くは日常生活のすごし方・考え方にあります。
病気の原因が自分の生活の誤り(勘ちがい)にあるということに気づくことが大切です。本当の原因に気づくと、自分の体は自分で治すことができるようになります。
ここの所の「本人が病気の原因に気づく」というところがポイントになります。施術者の役割は、そのためのアドバイスやお手伝いをすることです。

まちがった姿勢の場合
一般的な『からだ』と『こころ』の変化

  • からだ
  • 頭痛がする
  • 動悸がする
  • 頻尿になる
  • 冷え症になる
  • アレルギー性疾患になる
  • 下腹がぽっこりと出る
  • 鼠径ヘルニアになる
  • がんになる
  • 膠原病になる
  • 不健康な体になる
  • こころ
  • 不安になる
  • 考え方が後向きになる
  • 朝、起きれなくなる
  • 元気がなくなる
  • 表情が暗くなる
  • うつ病になる
  • 神経症になる
  • 統合失調症になる
  • 認知症になる
  • 不健康な心になる

よい姿勢の場合
一般的な『からだ』と『こころ』の変化

  • からだ
  • 頭痛が改善する
  • 動悸が改善する
  • 頻尿が改善する
  • 冷え症が改善する
  • アレルギー性疾患が改善する
  • おなかが引き締まる
  • 鼠径ヘルニアが改善する
  • がんが改善する
  • 膠原病が改善する
  • 健康(健やかな体)になる
  • こころ
  • 気持ちが楽になる
  • 考え方が前向きになる
  • 朝、早く起きたくなる
  • 気力が湧いてくる
  • 表情が豊かになる
  • うつ病が改善する
  • 神経症が改善する
  • 統合失調症が改善する
  • 認知症が改善する
  • 健康(康らかな心)になる

骨格(姿勢)と自律神経失調症
自律神経は脳、脊髄からはじまり背骨の中を通って全身の臓器や器官に分布しています。骨格(姿勢)が歪むと自律神経の働きがわるくなって内臓や感覚器の機能が低下します。そして、さまざまな症状(頭痛、めまい、動悸、頻尿、手足の冷えなど)が表れます。骨格(姿勢)を正すと自律神経の働きがよくなって内臓や感覚器の機能がよくなります。そして、さまざまな症状が連動して改善してくれます。

症状は比較的、軽い症状から重い症状へ移行していきます。できるだけ早い段階で原因(生活習慣・生き方)を見直して元の健康なからだに戻しておくことが大切です。

患者さんの声

  • 46才の女性。1週間に1回通院。首コリ、肩コリ、頻尿、冷え症を改善したい。
    2回目にひとこと「少し地に足がついてきたような気がします。右側の首すじのコリはなくなりました」
    4回目にひとこと「くしゃみをした時、尿もれがしなくなりました」
    5回目にひとこと「夫と息子をつれてきたい」
    6回目にひとこと「去年よりのぼせ、ほてりは少なくなっています」
    7回目にひとこと「足の指があたたかくなってきました」
    13回目にひとこと「お腹に力が入ってきました。気持ちも楽になってきています」
  • 46才の男性。1週間に1回通院。食欲不振、便秘、耳のつまり、胃下垂を改善したい。
    3回目にひとこと「少し食欲が出てきました」
    4回目にひとこと「大便がしっかりしてきました。体操(おじぎ体操)のコツが少しわかってきました」
    5回目にひとこと「下腹のポッコリがなくなってきました。ごはんがおいしく食べられるようになりました」
  • 61才の女性。1週間に1回通院。頻尿、腰痛、冷え症を改善したい。
    2回目にひとこと「よく眠れるようになりました。夜、トイレに行かなくなりました」
    3回目にひとこと「腰が楽になってきました」
    6回目にひとこと「夕方、歩いている時、目がはっきり見えるようになりました」
  • 48才の女性。1週間に1回通院。頭痛、便秘、冷え症を改善したい。
    1回目にひとこと「からだがあたたかくなってきました」
    2回目にひとこと「腸がゴロゴロ鳴ってはずかしいけど、うれしい」
    6回目にひとこと「頭痛がしなくなりました」
  • 61才の女性。1週間に1回通院。疲れやすい、便秘、外反母趾を改善したい。
    2回目にひとこと「からだ全体が少し楽になりました」
    3回目にひとこと「お通じがよくなりました」
    5回目にひとこと「夕方、歩いていても疲れなくなりました。台所仕事も楽です」
    7回目にひとこと「目がよく見えるようになった気がします」
    12回目にひとこと「風呂に入っている時、グーパーをする体操をしていますが、右手が開きやすくなりました」
    14回目にひとこと「腰がしっかりしてきました。お腹に力が入るようになってきました」
  • 71才の女性。1週間に1回通院。めまい、便秘、せき、腰痛を改善したい。
    4回目にひとこと「汗が出て気持ちがよい」
    6回目にひとこと「お通じが3日位、続けていいです」
    7回目にひとこと「朝、起きる時のめまいがしなくなりました」
    8回目にひとこと「久しぶりに会った友人に、元気になったわね。と言われました」
    10回目にひとこと「正座ができるようになりました。うれしいです」
  • 39才の女性。1週間に1回通院。頭痛、肩コリ、便秘、内臓下垂を改善したい。
    2回目にひとこと「帰りの電車の中で眠ってしまいました」
    3回目にひとこと「お通じが食後、毎回あります」
    7回目にひとこと「頭痛がしなくなりました」
    9回目にひとこと「鼠径部のふくらみ(水腫)がなくなりました」
    12回目にひとこと「肩こりが楽になりました。目がはっきりしてきました」
  • 42才の女性。1週間に1回通院。頭痛、便秘、冷え症を改善したい。
    1回目にひとこと「からだがあたたかくなってきました。あついくらいです(季節は冬です)」
    4回目にひとこと「4日間、連続でバナナのような便が出ています。便の中身までかわるとはびっくりです」
    8回目にひとこと「よく眠れるようになりました。そういえば片頭痛がしなくなりました」
    9回目にひとこと「病院で数値がよくなっているので甲状腺の薬は飲まなくていいと言われました」
    16回目にひとこと「スッキリしました。自然な汗ですね」
  • 41才の女性。1週間に1回通院。食欲不振、冷え症、生理痛、左足のシビレを改善したい。
    4回目にひとこと「左足のシビレがなくなりました。うれしいです」
    6回目にひとこと「生理の時の痛みが軽くなってきました」
    11回目にひとこと「左肩のシビレもなくなりました。かかとのしもやけをしなくなりました」
    16回目にひとこと「少しずつ食べれるようになってきています」
  • 42才の男性。1週間に1回通院。食欲不振、下痢、内臓下垂を改善したい。
    4回目にひとこと「おじぎ体操は楽しいですね」
    5回目にひとこと「少しずつ元気が出てきました」
    6回目にひとこと「食欲が湧いてきました。下痢気味だったのが普通になってきました」
    28回目にひとこと「下腹のポッコリがなくなってきました」
  • 41才の男性。1週間に1回通院。疲れやすい、便秘、冷え症、内臓下垂を改善したい。
    1回目にひとこと「からだがあたたまりますね」
    8回目にひとこと「花粉症が改善してきました。鼻がズルズルしなくなりました」
    9回目にひとこと「お通じがよくなってきました。固かった便がやわらかくなってきました」
    10回目にひとこと「仕事をしている時、午前中で疲れていたが夕方まで疲れなくなりました」
    15回目にひとこと「夏バテにもよさそうですね」
    26回目にひとこと「鼠径部のふくらみ(脱腸)がほとんどなくなりました」
  • 37才の女性。1週間に1回通院。疲れやすい、首、肩のコリ、冷え症を改善したい。
    2回目にひとこと「もう治らないとあきらめていた肩こりがなくなりました。びっくりしています」
    12回目にひとこと「尿もれが改善しました。ウエストが引き締まってきました」
    30回目にひとこと「丹田に力が入ってきました。気持ちが楽になってきました」
  • 29才の男性。1週間に1回通院。移動するからだの痛みを改善したい。
    3回目にひとこと「右脚の太ももの内側のシビレが軽くなってきています」
    4回目にひとこと「お通じがよくなりました。健康的な便が出るようになってきました」
    13回目にひとこと「階段の上り下りが楽になりました」
    19回目にひとこと「そういえば動悸がしなくなっています」
    29回目にひとこと「お腹にくびれができてきました。体調はいいです」
  • 70才の女性。1週間に1回通院。疲れやすい、頻尿、冷え症、せきを改善したい。
    5回目にひとこと「買い物に行く時、歩くのが楽になりました。からだがスッキリしてきました」
    6回目にひとこと「花粉症が少し軽くなってきています」
    8回目にひとこと「庭の草取りをしたあとはいつも疲れていたけれど、昨日は疲れませんでした」
    10回目にひとこと「私にはここの体操(おじぎ体操)が一番、あっています。家族も喜んでいます」
    12回目にひとこと「足の指があたたかくなってきました。ゆたんぽはいらなくなってきました」
    13回目にひとこと「夜、寝ている時、せきをすることが少なくなってきました」
    22回目にひとこと「庭の木の根っこを業者に頼まないで家族で取ることができました」
    32回目(8ヵ月)にひとこと「夜、トイレに行くことが4~5回あったけれど、今は1~2回です。昼間もトイレに行く回数は少なくなってきています」
  • 66才の女性。1週間に1回通院。肩コリ、冷え症、せき、腰痛を改善したい。
    17回目にひとこと「首のコリはなくなりました。まだ背中に違和感があります」
    26回目にひとこと「腰痛の心配はなくなりました」
    28回目にひとこと「足があたたかくなってきました。くつ下は1枚でいいようになりました」
    32回目にひとこと「せきは少しずつ出なくなってきています」
  • 30才の女性。2週間に1回通院。便秘、冷え症、内臓下垂を改善したい。
    3回目にひとこと「家で体操するのと、ここで体操するのとは全然ちがいます」
    6回目にひとこと「もう1人、子供がほしい」
    7回目にひとこと「体調がよくなってきていますお通じがよくなりました」
    14回目にひとこと(11ヵ月)「妊娠しました。8週です。助産院で産みたいと思います」
  • 53才の女性。1週間に1回通院。頭痛、かゆみ、むくみ、便秘、内臓下垂を改善したい。
    19回目にひとこと「右の鼠径部のふくらみ(水腫)はなくなりました」
    34回目にひとこと「手足の肌が少しずつきれいになってきています。かゆみもやわらいでいます」
    45回目にひとこと「やっと頭痛がしなくなってきました」
    50回目にひとこと「おじぎ体操は日課にしています。体調はよくなってきています」
くわしくは

 姿勢について おじぎ体操 をご覧下さい。